歴代のiphone、iPadのプロセッサのgeekbenchスコアをまとめてみました。
世代が進むごとにどれほどの性能アップをしているのかグラフに起こしたので一目でわかりやすいようになっています。
コア、マルチコアとは?
コアとは端末の演算をしてくれるCPUの核となっている部分のことです。
そしてCPUはそのコアを複数個搭載することによって形成されています。
性能の高いiphoneにはより演算能力の高いコアがより多くの個数搭載されていることになります。
初期のころのiphoneチップはコア数が1個や2個だったのに対して、最新のiphoneではコア数が6個に、最新のiPadではコア数が8個になっています。
わかりやすくするために「仕事」でたとえてみると、
コアとは1人の社員のことであり、6つのマルチコアとは6人の社員の集まりということになります。
より性能の高い社員(コア)をより多い人数で構成(マルチ)することによって今まではできなかった仕事も早いスピードで処理することが可能となるわけです。
クロック数とは?
クロック数とはCPUが受けた指示を1秒間に処理できるスピードのことを言います。
しかし昔のようにコア数が1だった場合はクロック数がCPUの性能レベルを直接表す意味をもっていたのですが、
現在はコアは複数であることがほとんどなので、クロック数が高い=CPUの性能が高いとは言えなくなっています。
たとえば3GHzで2コアのCPUよりも、2GHzで4コアのCPUのほうが高性能CPUであると言えるのです。
なので現在はクロック数=シングルスコア
と考えた方がわかりやすいと思います。
重いアプリを使うなら?
マルチコアとはいっても、たとえば1つのゲームに対してすべてのコアを総動員するわけではありません。
イメージとして、1つのアプリの演算をするのは1つのコアだと思ってください。
なので重いアプリを使用したい場合はマルチスコアが高いCPUよりもシングルスコアが高いCPUのほうが有利にはたらきます。
たくさんのアプリを同時に開きたいなら?
もしもたくさんのアプリを同時に開く作業が中心であれば、シングルスコアよりもマルチスコアが高いCPUがおすすめです。
1つ1つのコアが優秀でも、コア数が少なければ複数のアプリを同時進行で演算することは難しくなります。
いくら優秀な人間でも複数のことを1度に要求されてしまったらパンクして能力を発揮することができませんよね?
なので複数の人間でそれぞれ仕事を分担する必要があるのです。
iphoneチップのベンチマークスコアの推移
表を見てみると、特にA11以降はチップが1世代進化するごとにほとんど同じくらいのスコアの進化をとげていることがわかります。
ここまでグラフがキレイに仕上がっているということはAppleとしても急激な変化をあまり好まず、徐々に少しずつ性能をあげるよう意図的に調整しているとしか思えませんね!
あまりにも性能を飛躍させすぎると、その次のiphoneを出すときにさらにその上の性能で出さなければ売れなくなってしまうので、お客さんができるだけ満足するように、しかし企業として今後のことも考えてあまりやりすぎずのうまい調整をしている印象です。
実際のところ、appleが本気のiphoneを出そうと思ったときにほんとうはどれくらいのレベルのチップを搭載することができるのかが気になりますが、とても小さいiphoneという筐体にとんでもないチップを搭載したところで、排熱性能のほうが先に限界がくるでしょう。
すでにiphoneでできる範囲のことはほぼすべて問題なくサクサクこなせるレベルのチップ性能を誇るiphoneですが、いったいどこまで進化するのか楽しみです!
対応機種 | チップ | シングル | マルチ | コア数 | クロック |
---|---|---|---|---|---|
iPhone14 Pro(Max) | A16 Bionic | 1890 | 5460 | 6 | 3.46GHz |
iphone14(Plus) iphoneSE3 iphone13(Pro)(Max)(Mini) | A15 Bionic | 1730 | 4810 | 6 | 3.23GHz |
iphone12(Pro)(Max)(Mini) | A14 Bionic | 1580 | 4110 | 6 | 2.99GHz |
iphone11(Pro)(Max) iphoneSE2 | A13 Bionic | 1320 | 3480 | 6 | 2.66GHz |
iphoneXS(R)(Max) | A12 Bionic | 1110 | 2910 | 6 | 2.49GHz |
iphoneX iphone8(Plus) | A11 Bionic | 920 | 2322 | 6 | 2.39GHz |
iphone7(Plus) | A10 Fusion | 770 | 1410 | 4 | 2.34GHz |
iphone6S(Plus) iphoneSE | A9 | 530 | 970 | 2 | 1.8GHz |
iphone6(Plus) | A8 | 320 | 610 | 2 | 1.5GHz |
iphone5S | A7 | 280 | 530 | 2 | 1.4GHz |
iphone5(C) | A6 | 160 | 280 | 2 | 1.3GHz |
iPadチップのベンチマークスコアの推移
こちらはiPadチップのベンチマークスコアとなります。
全てiPadに搭載されているチップなのですがお気づきの通り、「A○○」の名前のチップはiphoneに使用されているチップをそのままiPadに使用しているということです。
そして「A○○XZ」の名前のチップはiPad用に開発されたチップとなっております。
「M1」「M2」のチップはMacのパソコン用に開発されたものを主にiPad proに搭載したものです。
iPad用のチップはiphone用のチップに比べてコア数が多く、ゆえにマルチスコアの伸びがいいことが特徴的ですよね!
やはりiPadは重めのゲームをしたり、マルチで作業することができるようにiphoneのチップよりも基本的に高性能になっていることがわかります。
中でもやはりMac用に開発された「M1」「M2」チップのマルチスコアは別格ですよね!
ただiPadと言えど基本的にマルチタスクをするというよりも、ゲームをしたり画像編集や動画編集など、1つの重いアプリを使用することの方が多いと思いますので個人的にはコア数を増やしてマルチスコアを上げるのではなく、シングルスコアの強化のほうが用途としては合っていると思うのですが、なぜマルチスコア強化のチップに仕上げているのかはappleさんに聞いてみないとわかりません。
対応機種 | チップ | シングル | マルチ | コア数 | クロック |
---|---|---|---|---|---|
iPad Pro6(11インチ4TH,12.9インチ6TH) | M2 | 1910 | 8800 | 8 | GHz |
iPad Pro5(11インチ3TH,12.9インチ5TH) iPad Air5 | M1 | 1710 | 7250 | 8 | GHz |
iPad mini6 | A15 | 1730 | 4810 | 6 | GHz |
iPad Air4 iPad10 | A14 | 1580 | 4110 | 6 | GHz |
iPad9 | A13 | 1320 | 3480 | 6 | GHz |
iPad Pro4(11インチ2TH,12.9インチ4TH) | A12Z | 1120 | 4700 | 8 | GHz |
iPad Pro3(11インチ1TH,12.9インチ3TH) | A12X | 1110 | 4570 | 8 | GHz |
iPad Air3 iPad mini5 iPad8 | A12 | 1110 | 2910 | 6 | GHz |
iPad Pro2(10.5インチ1TH,12.9インチ2TH) | A10X | 840 | 2300 | 6 | GHz |
A10 | 770 | 1410 | 4 | GHz | |
iPad Pro(9.7インチ1TH,12.9インチ1TH) | A9X | 650 | 1200 | 6 | |
iPad5 | A9 | 530 | 970 | 2 | GHz |
iPad Air2 | A8X | 390 | 1080 | 6 | GHz |
iPad mini4 | A8 | 320 | 610 | 2 | GHz |
iPad mini3 iPad mini2 iPad Air | A7 | 280 | 530 | 2 | GHz |